青の祓魔師
□可愛いかわいい私の"友達"
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私の友達はとても可愛くて、すぐに抱きしめたくなるの。
今日だって…
「燐、これすっごくおいしいよ!」
ここは燐と雪ちゃんしか住んでない旧男子寮の厨房。
私が無理に頼んで燐にお菓子を作ってもらって、今はその試食中。
燐は私の感想に「そ、そうか…?」と照れながら言う。
そんな燐がすごく可愛くて、抱きしめたくなっちゃう。
けど今はできない。だって…
「うん。ほんとおいしいよ姉さん」
シスコンさんな雪ちゃんがいるもの。
たぶん、今抱きしめたら睨まれるだけじゃすまないかも。
けど、なんで雪ちゃんいるかなー。私は燐と二人っきりがよかったのに。
雪ちゃんにチラっと視線を向けると雪ちゃんはそれに気づいて私にニコッと優しい笑顔をかえす。
だけどその裏にはすごい殺気がたっていて、私にはそれがすごく感じた。
私はそんな殺気を受け流し、二コッと微笑み返す。
燐はそんな私たちのやり取りなど気づいてない様子でまた新しいお菓子を作りはじめる。
燐の髪が、開いた窓から入ってきた風で少し揺れる。
髪は私の目にはキラキラと光っているように見え、燐を美しく、より可愛くみせた。