青の祓魔師
□独占欲
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最近、兄さんが塾の仲間と一緒にいることが多くなった。
笑ったり、怒ったり、兄さんは前よりいろんな感情をだすようになって、塾の仲間と仲良くなった。
前の兄さんでは考えられない事だ。
いつも喧嘩ばっかで他人から恐れられ、いつも一人だったから、僕はいつも不安だった。
だけど神父さんだけは兄に対していつも笑顔だった。
兄さんがいつも喧嘩して帰ってきても怒ったりはするけれどちゃんと笑顔で家にむかえてくれる、優しい人だった。
けれど神父さんが亡くなり、兄さんは自分が魔神の仔だって知り、覚醒して、兄さんは孤独感を味わった。
だけど、やっぱり兄さんは兄さんのまんまで、
祓魔師の道を選び正十字学園に入学して訓練生として塾に入った。
そこで兄さんは初めて仲間というものがつくれた。
同じ訓練生の勝呂くんや三輪くん、志摩くんやしえみさん、神木さんとはあまり話してないみたいだけど、仲良くしてる。
本来、僕はここで喜ばないといけないのになぜか喜べない。
塾の仲間と仲良くする兄さんをみるたび
胸の奥に何かが刺さったようにズキリッと痛くなる。