灰桜色

□Ver.霧崎
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他校シリーズif 〜もしも、霧崎に進学していたら〜




「花宮君、白河君」


真と話しながら体育館に向かっている時に、名前を呼ばれて振り返れば、なんとなく見覚えのある気がする女子生徒数名の姿。
あー、何か面倒くさそうな感じ。
お、流っ石 真。 眉間の皺が面白いぐらいに寄ってるっつーことは、俺と意思の疎通バッチリじゃん。ウケる(笑)


「何ですか?先輩」
「(あ、先輩だったんだ)」
「(気付いてなかったのかよ。)」
「(おーよ。)」
「さっきの授業、調理実習だったんだけど、食べてくれる?」


あ、やっぱり面倒くさい感じ当たっちゃった。最悪だ。
ちらり と真に目を向ければ、真も面倒くさそうな表情を浮かべていた


「(ね、どーすんの 真)」
「(あー?んなもん決まってんだろーが)」
「(だよな)」


目である程度の会話をして、腹で笑う


「え、マジですか?」
「じゃあ、美味しくいただきますね」
「自信作なの
良かったらバスケ部の皆で食べて?」
「「ありがとうございます」」


にこっ と微笑んで先輩から自信作とやらを受け取って、先輩と別れた
角を曲がって、誰もいないことを確認する。
そして。


「ふはっ!」
「勘違いも大概にしてくれっつー話だよなァ」
「誰が食うかっつーの」
「なァ」
「誰かも分らねぇってのに食えるわけねーし」
「食ってほしいなら名乗れってのな」
「名乗っても食わねえけどな」
「確かに!」


鼻で笑って、先輩から受け取った包みを近くに会った焼却炉に放り込んだら、溜め息をつきながら古橋が来た


「また何かあったのか」


質問してんのに、断定したような言い方に、俺も真も笑みが溢れる


「何でもねェよ 古橋」


さーて、今日も部活と行きますか。








END.

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