短い夢

□ハッピーハッピーバースデイ!
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「これでよし!後は・・・」


今日は5月23日、僕たち双子の誕生日。

僕は部屋で陸へのプレゼントをラッピングしていた。

「うん、綺麗にできた」

陸は部活で、親は仕事。

家にいるのは僕だけ。

「んー・・・陸が帰ってくるまでヒマだな・・・」

今はお昼の1時。

陸が帰ってくるまでまだ数時間ある。

僕はベッドに寝転んでうなった。

「うー・・・あー・・・ひーまー・・・」

ついでに転がってみる。

「んー・・・うあー・・・そうだ!」

僕はベッドから起き上がる。

「クッキー作ろう!」


キッチンで必要なものをさがす。

「小麦粉、砂糖、バターに牛乳・・・うん、全部そろってる」

早速作り始める。

ほんとはケーキを作りたかったんだけど、お母さんが買ってくるだろうからやめた。

でも、陸はクッキーもきっと喜んでくれる。

普通のとココアを焼き終わったときに、陸が帰ってきた。

「ただいまー。空?何やってんの?」

陸がリビングに来る。

「クッキーやいてたの!」

「わ、美味しそう!食べていい?」

「どうぞ、いっぱい食べて!」

「やった!・・・んー、美味しい!」

陸は美味しそうにクッキーを食べてくれた。


クッキーを食べながらしゃべっていると、もう6時になった。

僕はいったん部屋に戻って、プレゼントを持ってリビングに戻る。

陸も何か持っている。

今は6時11分。

あと3、2、1、

「「Happy Birthday!!」」

12分になると同時に、僕たちはプレゼントを渡した。

これは僕たちのきまり。

僕たちは5月23日、6時12分に生まれた。

それを知ってから、この時間にプレゼントを交換するようになった。

「僕のお姉ちゃんとして生まれてくれてありがとう」

「私の妹として生まれてくれてありがとう」

声が重なって、2人でくすくすと笑う。

僕の大好きなお姉ちゃん、


ハッピーハッピーバースデイ!

そばにいてくれてありがとう

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