本
□片思い2
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ピピピ ピピピ ピピピ
カチッ
「ふぁ〜…。はぁ。」
今日の朝はなんか目覚めが悪い。
昨日のことを思い出すと、イライラする。
「はぁ〜、気分悪っ。」
家をでて、学校に向かっている途中で、遠くにあいつを見つけた。
俺はつい、あいつに声をかけようとした。
でも、反射的にやめた。
あいつのとなりには、彼氏がいた。
俺は、2人を見ていると、とてももやもやした気持ちになった。
(あれ?そういえば、あの彼氏の名前はなんだろう?同じ学校のはずだけど、見たことないなぁ。)
そんな時、俺はきづかなかった。
電柱の影から1人の女が、小さく笑みを浮かべながら、俺をじっと見ていたことを。
学校についてから、俺はあいつに彼氏の名前を聞いてみた。
彼氏の名前は、『たつや』
なんとも、かっこよさそうな名前だ。
たつやについて、あいつに聞いてみると、どうやらたつやは転校してきたらしい。
どうりで、知らないわけだ。
ところで、なんだかさっきから視線を感じるような…。
「おわっ!!」
気づいたら、後ろに女がたっていた。
彼女の名前は、『ゆきこ』
ゆきこは物静かな人で、ちょっと不思議ちゃんだ。
視線の正体は、たぶんゆきこだろう。
「ゆきこ、いきなり俺のうしろにたって、どうしたんだよ?」