〜絆〜
□着衣
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目の前に梓を立たせ、俺はソファーに腰をかけていた。
梓に着ていた洋服を目の前で自ら脱ぎ下着姿になるように指示し、その一部始終を冷たい目線で見ていた。
彼女は時折、俺に助けを請うような視線を投げかけていたが、一切それには助け舟を出さなかった…
覚悟は決めたものの、葛藤が色濃く出ていたのはデニムのホックを外す時だった。
何度も手をホックにかけ少し息も荒くなり震えながら時間だけが過ぎていく…
まるで、TVバラエティーの罰ゲームでバンジージャンプをする時、飛ぶに飛べないタレントの姿とダブって見える。
かえってその姿が俺にとって、興奮する姿でもあり、俺自身楽しくてもっとこまらせたくなる。
「俺は脱げって言ったよな…さっきからなに拒んでるんだ? ほら!」
少し強い口調で言い、近くにあったテーブルを蹴り威圧する。
大きな音と共にその瞬間、梓の顔が一瞬恐怖に変わる…とても楽しい…
「梓…」
俺は立ち上がり梓を抱きしめ、耳元で語りかけた…
「いいかい? さっきも言ったろ?梓が恥ずかしい気持ちなのは良く分かる…ただ、その姿を俺だけに見せてごらん…いいかい…誰でも見せる訳じゃない…今は俺だけに見せなさいと言ってるんだ…出来るかい?」
その言葉の意味を理解したのか…梓の震えていた体が止まり、小さく頷いた…
俺は、軽く梓の頬にキスをしてもう一度ソファーに腰を下ろした。