〜絆〜
□〜絆〜
1ページ/9ページ
楽しい時間はあっという間に過ぎると言うが、それは本当の事のようだ。
梓が俺の部屋に来て、二人の愛を確かめ合い、そして時が流れた…
時計の針は19時を過ぎていた…
「どうした…そんな顔して…」
『だって…』
「ほら…」
二人の唇が触れ、それが離れると、梓は溜息を漏らした…
『帰りたくないよ…』
ソファーに座り、駄々をこねる梓を抱き寄せ、優しく頭を撫でる…
『助清様は離れたい?』
「ずっと一緒に居たいよ…できるならね…」
『うん…ああ、離れたくないよ…』
こんなやり取りがもう1時間も経過しようとしていた。
梓は俺の手を握りながら、深い溜息と、帰りたくないと言い続けていた…
「すぐ会えるんだぜ?バイト先でも顔合わすだろ…」
『分かってます。でも違うの…まだ一緒に居たいんです…』