暗闇の中で…（下）
□【長い夜】
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こんなに長い夜は初めてだった…
愛の部屋にやって来ても、いつしか記憶が薄れ、気が付くと自分の病室に戻っていた。
いつも計っていた訳では無いが、体感ではおよそ4時間位だったと思う。
しかし、この夜は違っていた…
時間の概念もない真っ白な世界…
頭の中がいつしか愛の事だけを考えていた…
悲鳴と嗚咽…
体に刻まれる痣と傷…
苦痛と苦悩…
欲望のままに愛を犯し、それを繰り返す…
使うモノと受け入れるモノ…
それは二人にしか理解できない世界であり、いつまでも覚めない夢の世界…
体臭と汚物の匂いもたち込め、狂気な時間だけが過ぎていく…