暗闇の中で…(下)

□【死者からの手紙】
1ページ/8ページ

翌朝、病室のベッドの上で目が覚める。
 
記憶に残る、狂気の時間…
 
ただ、いつに無く、心が満たされている…そんな気がする目覚めだった。
 
しばらくすると、夜勤の看護婦が交代の挨拶にやって来た。
 
『田辺さん…日勤の看護婦に代わりま…田辺さん?』
 
彼女は話しかけながら、仕切りのカーテンを開け、俺を見るなり言葉を詰まらせた…
 
「どうしたんだい?」
 
『田辺さん…昨夜、苦しかった?寝むれなかったかしら?』
 
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ