book 3

□dislike name
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寮に入って3時間


することがなくなった


部屋の片付けを済ませ
お昼ご飯も作って食べた


隣の部屋の人と友達になろうと思い
ノックしようとした瞬間
中から笑い声が聞こえてきた

話し声からして少なくとも3人

友達がこんなに早くできるなんて
と一人が言うと
違う人間が
これから仲良くしようね私たち3人
と言った

声はおそらく私と同性


今年の新入生の中で
この寮に入った者は6名
女と男が5:1


計算上残りのもう一人の女の子は
おそらく朝に見た
先輩方の部屋の方へ向かった人間
媚びを売るわけではないと信じたい


たった一人の男性は
昼食作りを手伝ってくれたイイ奴
大型犬のような性格の持ち主
髪は金髪すぎないクリーム色
にへっと笑うと可愛い気もする

だが彼曰く
僕は変態なのだそうだ


友人をつくる術がわからない



群がる人間と
異常と名乗る人間と
“ヒトリ”が
今ここいる



携帯電話が鳴った

画面は嫌な奴の名を示す



もしもし 俺


なに


今日入寮だろ?


だから なに


寂しかろうと思って


寂しくない


夜になれば寂しいぞ


今は昼だ


一人は辛いよな


家事はできる


そうゆうことじゃなくてさ


ならどうゆうことだ


んー 精神的に


私は強い 精神的に


そうかなー?


そうだ


あ、ごめん 呼ばれた


仕事中か なら切れ


寂しかったら電話しろよな


だから私は寂しくない


あと


なんだ 呼ばれているんだろう?


俺 好きだからな お前んこと じゃな



好き
嫌いな奴の名を呟くと
目から透明の液体がこぼれ落ちました









dislike name
(ほんとはすぐに会いたくて)

 
 

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