book 3

□Saturday
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10:13 目が覚める


昨日上司の部屋で飲んで
そうゆう雰囲気だったから
そうゆうことした

逆らうのもあれだったから
とゆうのは言い訳

本当は少し好き
だからわざと飲みに来た

上司が少し好きだったから

明日になれば
忘れているかと思ったけれど
何もかも覚えていた

お酒の香りのキスも
耳元で囁く甘い声も
少し乱暴な愛情も

消えていて欲しいことが全部
きちんと脳に記憶されていた

月曜日になったら辞表を出そう
そして遠くに行こう

お金は大丈夫
少しはある

こんな関係になってしまっては
上司が困るだろうから
私は少し消えようと思う



10:29 ベッドから出る


シャワーを借りた
少しシャンプーも借りた
上司の匂いを最後につけた

それは思い出とゆうもの

部屋にもどると
上司が窓を開けて煙草を吸っていた


「おはようございます」
「、シャワーお借りしました」
「…、着替えたら私帰りますね」


一人で喋っている私は
上司の背中に向けて笑顔をつくっていた

とても寂しい気持ちになった

下に落ちている服を拾い集めて
自分に着せてゆく

まるで着せ替え人形だ
なんてよくわからない事が頭に浮かび
少し楽しくなった


じゃあ帰りますね、とお辞儀をしたら
『送ってくから待ってろ』なんて言って
私を部屋にひとりにした


シャワーの音がしてきた



10:43 横になる


上司を待つ間
横になっていようとソファで寝た

脳の記憶を減らすために寝た



11:02 名前を呼ばれる


『おい、起きろ』の次に
名前を呼ばれたのがなんか嬉しくて
すんなり目を開けた


『待ってる間普通寝るかよ』と言われ
ごめんなさい、とこたえると
『まぁいいから、行くぞ』と
頭の上に手を置かれた



12:28 朝食の昼食


家の場所を言ったのに無視されて
高速道路で遠いところに来た

高速を下りてから30分
海の近くにきた

途中の店で
名物とかかれた鯖うどんを食べたが
なんとも言えない味で
上司は少し笑っていた



14:04 嘘


『海、また連れてきてやるよ』
なんて面白いことを言うから
はい、またですね。なんて嘘をついた

また、が無いとは言わないけれど
私の中では限りなく無いに等しかった



15:46 本当のこと


『順番が逆になったが
 恋人になってくれ』

と突然言うものだから

「、考えさせてください」

と言ってしまった

だけど本当は嬉しくて
その気持ちは秘密にした

今度鯖うどんを食べたとき
本当のことを教えようとおもった


本当は少し好きです、と









Saturday
(土曜日は少しゆるくて好き)

 
 

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