Book 1

□peach nectar
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久しぶりに会う人がいる
昔の別れた恋人だ
何が原因で別れたのか覚えていない
別れてすぐ携帯を変えてしまい
連絡はとれない状態だった


再会したのは運命的で電車でばったりと
こっちはいつもより一本遅く
あちらは普段全く使わない電車
肩を叩かれ
“こっちはイヤホンをしているのに
話しかけてくるとは何事だ”
と思いつつ顔を上げると
それが昔の恋人だったと言うわけだ


まぁそんなこんなで
今日この公園で会うのだが
少し前に買ったジュースがもうぬるい
かれこれ40分は過ぎている
そういやそうゆうとこが嫌いだったな


ちょうどジュースがなくなった頃
待っていた人間はやっと来た
それもへらへらと笑いながらだ


「電話番号変えるなよー
連絡できなかったじゃないか もう」
ごめんの一言もない
そう たしかそんな人間だったな

「はい」
こっちの意見は聞かず手を繋いでくる


「ねー、なんか喋ってよー‥チュッ…」
昔もそうやってkissされてたな



「何飲んだかあててあげようか?」
君はそう言って昔みたいに手を引いて行く








peach nectar
(きみのために飲んだもの)


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