Book 1

□slob slobber
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あぁ、なんて暇なんだろう
この人の授業は
まったくもって意味がない
こんな暇ならやはり
いつもみたいに彼女を眺めている方が
断然意味のあることをしている気がする



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僕は横の方から視線を感じて
何気なく横を向いた

君と目が合った

あぁ、神様
いくらなんでも突然過ぎやしませんか
この僕に幸福を与える時は
前もって言ってください

…あっ、君はなぜ僕を見ていたんだろう



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次は音楽かぁ
えーっと、楽譜…
ん??無いぞ
ヤバいなっ!!

(ガラガラ…)

『あれ、○○くん
次音楽室だから早く行かないと。』

「あっ…あ、うん。楽譜探してて……」

『○○くん…その手に持ってる物は何?』

「え?…あっ…楽譜だ」

『もー、○○くんってどじなんだからぁ
ほら、早く音楽室行こ?』


あぁ僕には見えましたよ 女神様がね



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(帰り道、本屋にて)

あー、今日は良いこと尽くしだなぁ
目合ったし話しかけられたし
もう僕調子のってこの漫画を
2冊とも買っちゃうよ、店員さん



『あれ?○○くんだよね』

「え?え?…△△さん??」

『偶然だねぇ』

「えー、あ、うん…」

『あ、その漫画』

「あ、これ?」

『うん、それ面白いよね 私大好きなの』


大好きなの 大好きなの 大好きなの
大好きなの 大好きなの
大好きなの


中2の男子ってさ
“大好きなの”だけを
最大限に拡大解釈する生き物なんだよ
△△さん



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(キーン コーン カーン コーン)
(はーい今日はここまでなー
今日は寝てた人多かったが
ここは大事だから覚えておくようになー)


はぁ、なんだ夢か


『ねぇ、○○くん』

「えっ何!?…△△さん」

『○○くん、
寝てたとき白目剥いて笑ってたよ』










slob slobber
(夢みる青少年)

 
 

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