Book 1
□midnight darkness
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あたしが眠ると
貴方は部屋を出てゆく
嘘寝と気づかずに
貴方は決まって電話する
小さな話し声が
しんとした空気に伝わる
ガチャリと扉は閉まり
貴方を乗せた車は出てゆく
暗い夜にあたしをおいて
瞼を閉じる
さっきまでいた貴方を思い出す
あたしに向かれていた笑顔を
君が好きだ 君を愛してる
“君”とゆう名の“あたし”は
今は人で泣いている
貴方を待つ夕焼け
貴方が来る月明かり
貴方がいない真夜中の闇
じき 朝がくるから
midnight darkness
(長いながい朝までのトキ)