Jewel

□06
2ページ/2ページ




「先輩、起きてください」
 言われた通り揺さぶる


「・・・黙れデコ」
 低い声で言われ、拳が飛んできた
 それをよけれるほど私は機敏ではなくて
 つまり当たったのでした



「あー!ちょ、何やってんすか先輩!殴るべきは左隣ですよ!右隣は翡翠っす!」
「と、とりあえず冷やすから星河はこっち来い!あと皆起きろ!」



 痛みがじんじん広がる
 結構痛い
 泣きそうになるけど先輩に悪いし


「翡翠?嘘だろ?」
「嘘じゃないです!本当殴るなら左隣のデコです!」
「おい成神。いろいろ違うだろ」



 源田先輩に手当をしてもらう
 そしてバスの中がいつも通り、にぎやかになってきて
 それだけでもう私は充分だった
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ