短編ぶっく

□05/20~06/04
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「修二、高校どこ行くの?」
「・・・どこ、だろうな」


 何それ
 私たち受験生なのに


 言うのをやめて黙り込む
 言ったってどうせかわりはしない


 本当は、遠いところへ行きたいのよね
 私のために黙っているんだよね


「修二の行きたいところに行けばいいじゃない」
「・・・」


 容易く言ったけど、
 この言葉の意味は重い



「待ってる、からね」



 口をギュッと噛んで彼の手を握った

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