Jewel
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「お前の髪気持ち悪いんだよ!」
「星河さん髪の毛染めたの?」
私の知らない人たちが私を見てくる
汚物を見るような目で見てくる
いや、いや、いや!
誰か助けて・・・!
「っ・・・夢、か」
時計を見ると時刻は真夜中の2時
額にはじんわり汗が
・・・うなされていたんだ、きっと
悪い夢だったもの
今でも鮮明に覚えている
同級生の男の子、同学年の女の子、
いろんな人からいろんな場面で
この髪のことについてからかわれた
「・・・私に長所なんてあるのかな」
月が神々しく輝いている窓に向かって呟いた
その問いには誰も答えるわけでもないのに
見つけるのは自分なのに
「明日、いや今日頑張らないと」
先輩と成神君のためにも
そう心の中で誓って私は眠りについた