ココロの世界

□幽霊
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はじめて幽霊を幽霊と認識したのは小学校低学年のときでした。当時わたしは公園の隣に住んでいました。その公園は住宅に囲まれていたために、入り口のある道路に面した一辺をのぞいて2メートルほどのブロック塀に囲まれていました。ある日、公園に白い服を着た女性がふらりと入ってきました。その女性はまっすぐに公園の奥へと歩いて行きました。普段は子供の姿さえない公園に入ってきた大人に興味をもったわたしはすぐに窓にかけより、公園の奥をのぞきこんだのです。しかし女性の姿はなく、いつも通り2メートルほどのブロック塀がそびえているだけでした。塀のそばに踏み台になるようなものはなく、たった3秒たらずで女性が塀を乗り越えたとは思えません。そして、やっとわたしはその女性が真冬だったにもかかわらず、ノースリーブのワンピースだったことに気がついたのです。
「あれが幽霊なんだろうか・・・」はじめてわたしが幽霊を幽霊として認識した瞬間でした。余談ですが、この幽霊はわたしが引っ越した後もついてきました。今でもたまに見かけます。

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