ココロの世界

□血の染み
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血のような赤褐色の染みに気がついたのは六月の下旬ごろだったと思います。(ああ、そうか・・・今気がついたけど、旧暦に直すとちょうど前世の私が死んだ頃だったのかもしれない・・・)白衣の上半身に血のような染みができていました。始めは何かが飛んだのかもしれないと思っただけだったのですが、だんだんとその染みは増えていき、七月の半ばにはほぼ毎日出来るようになっていました。赤褐色の染みが胸や肩にたくさん出来るようになって、それも白衣だけでなくその下の襦袢やシャツにもついていたのです。染みのできるのは上半身だけで、胸や肩に集中していました。洗ってもなかなか落ちず、強力な漂白剤でなんとか落としていたのですが、一日が終わる頃にはまたついているのです。それに加え、車に跳ねられたり、かわいがっていた小鳥が急死したりとよくないことが続きました。事故の件は幸い痣ができる程度ですんだのですが、小鳥の件は数時間のことだったのでとてもショックでした。染みも事故も小鳥も不自然なことが多すぎてあまりにもおかしかったので、以前おせわになった霊能者の方に相談にのってもらうことにしたのです。結果、血の染みの件はわたしの前世で守護霊をしている巫女さんからの警告でした。霊能者の話によると血の出来ている場所は前世の私が受けた傷の部分であり、このままだと前世と同じようにわたしは不遇な人生をたどることになるだろうということでした。確かに前世のわたしは上半身を弓で射られ、刀で切られたので上半身は血まみれだったことでしょう・・・。たぶん小鳥の件もその延長線にあることだと今はわかります。小鳥の一件はわたしの未熟さが原因だったのです。目に見えない存在と下手に取引するものじゃないと身にしみました。けれど、この一件でわたしは自分にどんな力があり、どんな道に進めばいいのかがみえてきました。

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