けいおん!
□入部
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机の上に一枚の紙がある
部活の入部届けだ
だから何かって?
……入る部活がまだ決まってねぇんだよ
「お〜い暁〜、何いつもの倍くらい仏頂面して考えてんだよ〜?」
いつものように渚が俺の席に寄って来る
「何コレ?入部届け?お前まだ提出してなかったの?完全に担任の事舐めてんなコリャ…」
机に置いていた用紙を眺めながら渚は俺に言ってくる
「…決まんねぇんだよ……お前は部活何したんだよ?」
「まだ」
「は?」
「俺も書いてません!というより忘れてました☆」
ゴキッ
「う、あ………ぁ……暁…ノーモーションからの顔面パンチは反則……」
「書いてないくせに偉そうな事言うな腐れ死ね」
「酷いよね!?絶対お前の俺に対する発言酷いよね!!?」
でかい声で喚く馬鹿をもう一回黙らせてやろうかと思ったが止めた
「……学校始まってもう二週間だ…さすがにそろそろ決めねぇとダメだと思ってよ」
「偉いね暁は」
「「!!?」」
いつの間にか背後にいた怜に俺と渚はビクッと身体を竦ませた
「でもそれならもうちょっと早い段階で出さなきゃ駄目だよ?先生が困るから」
「…昔から思ってたけどお前って何でそんな神出鬼没なの?忍者?」
疑惑の目で渚は怜の様子を伺っている
確かに神出鬼没…だよな怜は…
いつの間にか背後にいる事なんてザラだし…
「怜はもう出したのか?」
「まだ提出してないよ。二人の入る部活を聞いてからにしようと思ってたからね」
……コイツもだった…