けいおん!

□入学
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「いいからさぁ、ちょっと付き合ってくれりゃいんだよ。ちょっとだけ」


「だから嫌だって言ってるだろっ!!何なんだよお前ら!しつこいぞ!!」


キッと男達を睨みつけながら茶髪の女の子が叫ぶ

近付いて分かったが、茶髪の女の子はカチューシャで髪を上げていた

……ちょっと渚に似ている気がしたのは黙っておこう


「しつこいだってよ?じゃあ止めるか?」


「だな〜。困ってるみたいだしな〜」


男達はニヤついた顔をしたまま話している



しかし男達のその話を信じたのか、女の子二人はホッと息を吐いていた


「行こ、澪」

ぐいっと黒髪の方の女の子の手を引いて茶髪の女の子はすぐさまその場を離れようとする



しかし……






ガッ!








「!!?」


男の一人が黒髪の女の子のもう片方の手を掴み、それをさせなかった


「やっぱダメ〜!もうどっちか一人でいいから付き合ってくれや!!」



「やっ…!離して…!離して……下さいっ…!!」


必死に抵抗して何とか手を振りほどこうとするが、男の方が圧倒的に優勢だ

そんな抵抗をする女の子を男達はニヤついたまま眺めている





ガッ!!





女の子の手を掴んでいる男の肩を後ろから掴み、俺はそのまま男を引き倒した


「おわっ!!?」


男はドタンと背中を地面に打ち付ける

手を掴まれていたせいで一緒に引っ張られる形になった女の子だが、転ぶ前に男が手を離したお陰で転ばずに済んだようだ


「澪!」


茶髪の女の子が黒髪の女の子に駆け寄る

黒髪の女の子の方はうっすら目に涙を溜めて俺の方をじっと見つめていた


 
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