けいおん!

□合宿!
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「うおっしゃあぁぁっ!!!俺華麗に復活ッ!!!!」


バターンと勢いよく扉を開いて渚が入って来た

格好よく決めたつもりだろうが、ギターケースが入って来る時に角にぶつかったりしてかなりダサかった



いつもならうるさいとぶん殴るとこなんだが…



「あれ?どしたの暁?」


「うるせー……」


生憎、今の俺に突っ込む気力は無い



「あっ!澪ちゃん!!ごめんね!!!」


澪と目が合うなり、渚は頭を下げて澪に近付く


「遅いぞ!!待ってたんだからな!!」


「ごめんね!その分ちゃんと練習するから!!」


苦笑いしながら両手を合わせて謝る渚

それを見て澪はやがて小さく口元を緩め…



「…うん、分かった。期待してるからな」


「オッケー!期待してて!!」


ニッと子供みたいな無邪気な笑みを見せて渚はギターケースからギターを取り出す


「暁は謝らないんだ?」


「何?」


…悪魔降臨


「俺はさっき謝ったし、渚も今謝った。澪ちゃんに謝ってないのは暁だけだよ」


ああ…そういや怜はさっき謝ってたな

お前は悪くないんだけど


「……謝るよ」


「あ、そう」


…だからその思わせぶりな笑みを止めてくれ


そう思いながら俺は澪に近寄った



「澪」


「……暁…」


「…悪い。ちょっと調子乗りすぎて悪ふざけが過ぎた。バンドの強化合宿に来たんだよな……」


「……………」


「だから「あ、ごめん」


ドンッ!


怜のベースのケースが俺の背中を小突いた

というよりも確信犯だろ!


…ヤバい!!


ドタァン!!



小突かれた俺はバランスを崩し前のめりに倒れた


もちろん…俺の前にいた澪も一緒に倒れ込んでしまった


「「「おぉ〜!!!」」」


渚、唯、律の感嘆の声が上がる


「あらあら…」


口元に手を当てて微笑むムギ


「大胆だね暁(棒読み)」


……コイツ…!!




「あ、あの……暁……」


ん?


正面を向くと目の前に澪の顔が映った

それも……目茶苦茶近くに


……お、押し倒したんだった…俺……澪を……


 
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