企画
□甘い甘いご褒美
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「褒美―…か」
総悟に『土方さんは自分にご褒美あげてないんですかぃ?ハハッ可愛そうなやつだw』と言われ今自分に与える褒美を考え中。
自分に褒美なんてもんはあんまり気にしていなかったが…総悟のヤローがむかつくもんで。
…まぁ、自分に褒美とかよくわかんねーから誰かに聞くか…。(それしかねーし;)
町内をブラブラ歩いてると、万事屋に出くわした。
「あれれ〜?土方君じゃぁないのぉ〜?ww独りでさみしく散歩ですか〜?w(笑笑」
「うっせぇ!!!お前だって独りだろーがッ!!俺はな、今忙しいんだ。だからあっち行ってろ」
「忙しいだぁ!?w嘘だー」
「ホントだッ!」
あぁ〜…いつもコイツに出くわすとコイツのペースに流されてく。
しかも、なんなんだその口調は。
殺されたいのかコイツは。
「忙しいって…たとえばどんな!?」
「はぁ?」
「え、たとえばさ、キャバ嬢行こうかとか、ピ――がピ―だとかピ―してピ―とかさ」
「そんなんじゃねぇよ!俺は自分に褒美を与えるためにどんな褒美がいいか悩んでるんだよ!!分かったらとっとと自分の御家でも帰れ!」
と、俺が怒鳴った途端万事屋は目をぱちくりさせた。
え、なんなの。
「え、…自分に褒美…!?お前いつも与えてるじゃん…」
「は…?」
言ってる意味がさっぱり分からん。
いつも与えている?なにを。
「いやー、ホラ、いつも食ってんじゃん。マヨネーズ」
「いや、それは好物だから!マヨネーズが俺にとって自分の褒美だとしたら、俺毎日褒美与えてんじゃん!」
「だからいつも与えてるじゃん」
「だーかーらー!!!」
ほんっとーに嫌だ。
めんどくさいよコイツ。
時間が潰れちまうだろーがッ。
あぁー…クソッ。
早くコイツどっかに行ってくんないかな。
「じゃー、今回は特別に銀さんが土方君に褒美を与えよう!」
「は?」
「ホレ、イチゴ牛乳だ。疲れたときは甘いもんが一番!」
と、俺にイチゴ牛乳を手渡した。
飲みかけの。
飲みかけなんてふつー渡すかよ、と思いつつ俺はごくごくと喉を鳴らして飲み干した。
ってか、今気づいたけどこれじゃ自分の褒美じゃない…気が…。
町を歩いてる通りすがりの人々が皆俺たちのことを見ている。
第三者から見ておかしい光景なのだろうか。
「どうだ?甘いだろ?」
「………あぁ…」
甘ぇ。
どんな菓子よりもずっと。
「何せ俺の飲みかけだからな!」
「どんな自信だ」
…まぁ、コイツのおかげと言ってもおかしくないだろう。
「今度は俺がお礼になんかやるよ」
「えぇ?マジでか」
「あぁマジだ」
最高級の甘い褒美を。