企画
□雨宿り
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「うわっ、雨降ってきた」
「あー…すぐに止みそうもねぇなこりゃ」
朝の登校中に雨が降ってきた。何コレ最悪。
生憎、天気予報のお姉さんも傘はいらないとかで持ってきていない。勿論男鹿も。
くっそぉお…天気予報のお姉さんだから許せるけど、おっさんとかだったら許せないよこれ。
「雨宿りでもするか」
と、俺が指差した方向はコンビニ。あぁ、セ●ンがつくほうのね。
「あぁ」
カバンを頭に被せ走って行ったら、途中雨で滑りそうになった。
「ふぅ…急だったな」
「そうだな―…天気予報のねーちゃん殺すか」
「やめろっ!!せめてお姉さんじゃなくて、おっさんとかにしろ!ってか、殺したらお前刑務所行きだぞ!」
「ハハッ…ハイハイわかってますよーだ」
笑う男鹿はいいな…なんて思っていたらクシュンと男鹿がくしゃみをした。
「風邪か?」
「いや…多分違う」
「そか」
いや、俺には分かる。
くしゃみをした時点で風邪という言葉がチラつく…。それに、顔がいつもよりも赤く、ボーっと突っ立ってる。目もトロンとしている。何コレ、えろっ。
「古市ぃー……」
甘ったるい声で俺を呼ぶ。
やっぱ風邪じゃね?
普段だったらこんな甘い声ではない…はずだ。
「あっ………」
こっちに倒れてくるなり、不意打ちのキス。
風邪のときってこんなこともできるんだ…………って、感心している場合ではない。
ヤバいぞ、長いぞ、何気ディープだぞっっ!!
おいおいおいおい……此処言っときますけど、一応コンビニ前なんで。結構此処通る人多いんでっ!!!!
あー…流石の俺でも…なんかこう…あぁ、もーいーや。
あっち系になっちゃいそうだから言うの止めときます。
「古市ぃ…」
「どうした…?」
ラブホ行きたいとか言われたら俺どうしよう←
「…家……戻りたい…」
「……………」
「なんかぁー…熱っぽいし、だるいし」
「…………今日は、お前家ひとりなんだよな?」
「え、あぁ…そーだったな」
「俺が看病してやる!!!」
「おぉ…マジでか」
***
俺は男鹿を担いで男鹿宅へと戻った。
家で二人きり…二人きりかー…。
あ、分かる方はもう予想はできていますよね?
その予想通りです、はい。
家につき鍵を開け中に入った。
まず、俺は男鹿を担いだまま二階へと上がる。それで、男鹿をベッドに下ろす…。
作・戦・実・行
「男鹿ぁ――!!!」
「うぉっ!?古市テメッ、ダイブすんじゃねー!」
「はっはっは、男鹿君、観念するんだな」
「何に!?ってか、見下ろしてんじゃねぇ!」
「ヤることは分かっているだろう…?」
「知らねぇ!!」
「ふふふふ………」
「いっ!?…テメッ、どこ触って…」
…………その後、男鹿の風邪は回復に戻りましたが、古市が風邪を引いたという…。
「あー…完全に移ったわー」
「ざまぁ」
オワレ