お前の刀に――俺はなる
□序章
1ページ/2ページ
『お前、私の刀になれ』
学校、倉庫裏。
黒い髪を風にのせ鋭い瞳で俺を貫く。
その手に握られたモノは、
木漏れ日を跳ね返す日本刀。
その切っ先が、
首もとに突きつけられ、ヒヤリと冷たい。
実質よりも冷たく感じられるそれは
自分にとって、あまりにも非日常だった。
そしてもちろん
その得物を持つ少女の姿も、
あまりに非日常だった。
それは凛とした花
強く咲いて
儚く散って
世に舞う桜
――彼女はまるで
凛としてさく桜のよう――
→
次へ
[
戻る
]
[
TOPへ
]
[
しおり
]
カスタマイズ
©フォレストページ