パロディ・パラレル
□南くんの恋人
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なんだこれ?
俺は飲物を乗せたトレイを置いて、その人形を持ち上げた。
「おっと…南、もう少し力を抜いてくれないか?」
しゃべった!?
おまけに動く。
「…驚いてるみたいだね」
俺に微笑みながら話し掛ける。
…よく見たら乾にそっくりだ。
「…南?聞いてる?」
「…あ、あぁ……乾…なのか…?」
「アタリ」
ええぇぇ!?
「何があったんだ、本当に乾なのか!?」
「…あまり大声を出さないでくれるかな……」
人形のような乾は、耳を押さえていた。