詩
□その背中、戦国のモノ
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あまりに無防備な、そのお背中。
貴方さまはその背にどんなものを背負って刀を振っておられるのか。
喜か、怒か、哀か、楽か。
はたまた、護という責任か。
どんなモノにしろ、それは私などの輩には想像もつかない程重いものなのでしょう。
政宗様。
私は貴方さまのその、雄大なお背中を守りたい。
…いえ、必ずや守り抜いてみせます。
ですから。
政宗さまは前だけを見据えてくださいませ。
誰も手が届かぬ頂を、
政宗さまの獲った天下を私は見たく存じます。
この片倉小十郎。
貴方さまの右目として、
力のすべてを政宗様のために。
そして、貴方さまの剣として。
最後の血一滴まで、貴方さまと共に。
政宗さまの背は、戦国の背。
皆の憧れの背。
誰であっても、指一本触れさせませぬ。