魔王の娘
□棘とストーカー癖がある
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チュンチュン、チュンチュン。
鳥達が歌う爽やかな朝、
それに、似合わないどんよりオーラの人間が3人。
「・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・」
「どうしたの?皆?食べ無いの??」
「ユリウス、逆に言うけどよく食べられるな」
{遡ること一時間前。}
五人は香ばしい匂いで目を覚ました。
「おはようございますルー様私、朝ごはんを作りましたの。」
「へー、旨そうじゃん」
「お座り!!!!」
バシッとミュウが
料理に手を出そうとしたノルウィンの手を叩く。
「これは、ルー様のために作ったものですわ!貴方方に食べる権利はありませんわ!!けれど、私は鬼ではありませんので、貴方方にも、作ってありますの、遠慮せずに、だべなさい。」
ミュウがそう言って、差し出したのは、生野菜の盛られた物だった。
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「あーーところで、ミュウ?
貴女、何でここにいるのかしら?」
生野菜を前に硬直している三人を気まずそうに見ていたルートビッヒがミュウに声をかける。
「私?わたくしは、クレアルポナの街でルー様を見かけたのでストーキング、して来ましたの。」