薄桜鬼 短編

□valentine day 一ver
1ページ/1ページ



「なに…これぇ!?」


バレンタイン前日、昇降口に
“チョコは校内に持ち込むべからず”
と書いた張り紙が貼ってあった。


「嘘でしょ…一にチョコ渡せないじゃん…。」


普通はそんな張り紙無視してチョコを持ってくるのだが、チョコを渡す相手がこの張り紙を貼った人だかららなぁ…


「芽衣、来ていたのか。済まないがこの張り紙を貼ってきてはもらえぬか」

「あ、わかった!!」

「ありがとう」


笑顔が素敵だなぁなんて思いながら芽衣は張り紙を貼り、1日を終えた。



次の日、芽衣はチョコを持ってきたが渡そうとは思っていない。ただ気分で持ってきたのだ。


「悲しいね〜、芽衣。好きな人が風紀委員だなんて」

「うっさいなぁ!ほっといてよ〜。」

「ごめんごめん。あ、ダーリンだ。じゃ芽衣バイバーイ。頑張りなよ!!」


芽衣の友達は教室に自分を迎えに来た彼氏と帰って行った。


「私も帰ろ」

「芽衣、今帰りなのか?」

「あ、一。うん、そうだよ。」

「ならば一緒に帰らぬか?」


思いもよらない一からならお誘いに少し驚いたが芽衣はすぐさま「一緒に帰りたい」と告げ2人は校門を出た。


「(今なら一にチョコを渡せるかも!!)」

「ん?芽衣?」

芽衣は自分の鞄を漁りラッピングされた箱を取り出し一に渡した。


「これ!私の気持ち!!////」

「これは…チョコレートか?」

「うん///」

「ありがとう、あんたの気持ちは貰っておく//」


一はチョコの入った箱を大事そうに鞄に入れ、照れながら芽衣の手を繋ぎ家路を辿った。




a happy valentine





-End-





.

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ