薄桜鬼 短編
□valentine day 一ver
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「なに…これぇ!?」
バレンタイン前日、昇降口に
“チョコは校内に持ち込むべからず”
と書いた張り紙が貼ってあった。
「嘘でしょ…一にチョコ渡せないじゃん…。」
普通はそんな張り紙無視してチョコを持ってくるのだが、チョコを渡す相手がこの張り紙を貼った人だかららなぁ…
「芽衣、来ていたのか。済まないがこの張り紙を貼ってきてはもらえぬか」
「あ、わかった!!」
「ありがとう」
笑顔が素敵だなぁなんて思いながら芽衣は張り紙を貼り、1日を終えた。
次の日、芽衣はチョコを持ってきたが渡そうとは思っていない。ただ気分で持ってきたのだ。
「悲しいね〜、芽衣。好きな人が風紀委員だなんて」
「うっさいなぁ!ほっといてよ〜。」
「ごめんごめん。あ、ダーリンだ。じゃ芽衣バイバーイ。頑張りなよ!!」
芽衣の友達は教室に自分を迎えに来た彼氏と帰って行った。
「私も帰ろ」
「芽衣、今帰りなのか?」
「あ、一。うん、そうだよ。」
「ならば一緒に帰らぬか?」
思いもよらない一からならお誘いに少し驚いたが芽衣はすぐさま「一緒に帰りたい」と告げ2人は校門を出た。
「(今なら一にチョコを渡せるかも!!)」
「ん?芽衣?」
芽衣は自分の鞄を漁りラッピングされた箱を取り出し一に渡した。
「これ!私の気持ち!!////」
「これは…チョコレートか?」
「うん///」
「ありがとう、あんたの気持ちは貰っておく//」
一はチョコの入った箱を大事そうに鞄に入れ、照れながら芽衣の手を繋ぎ家路を辿った。
a happy valentine
-End-
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