scarlet
□君との心中
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僕は、きっと君に依存している。僕一人の世界は『君』と言う存在が現れてからいつの間にか君が必要不可欠になった。
だから、君と僕は二人で一つ。
君がいなくなるなんて考えられない。
それくらい、君が・・・・・
「セブルス?」
ジェームズが言いたいことはわかる。
なぜ、僕がこいつの首を絞めているかだ。
「なあ、ジェームズ。僕は貴様が僕の前からいなくなるなんて考えられない。ましてや、貴様が死んでしまうことになるなら貴様の手で僕を先に殺してほしい。」
何を言っているんだろう?こんなことでは伝わらないのに・・・
分かってるのに・・・
でも、お前にはわかってしまうんだろうな。
だって、僕を見る目が不審な目から真剣な目になっているのだから・・・。
「なんで、そんなこと考えちゃったの?」
お前は僕にやさしい。
だって、怒ることなく優しく聞いてくるのだから・・。
僕は、不安なのだ。
この優しい、太陽みたいな存在が消えたらと。
太陽を亡くした生物は生きることができなくなる。
ならば、僕も同じことが言える。
こいつ(太陽)を亡くした僕(生き物)は生きることができないのだ。
もし、どっちにしろ死ぬのならば、愛している人に殺させた方が幸せだ。
そんなことを僕はこいつに言った。
「セブルス、僕は死なないから大丈夫。だから、そんなこと考えないでよ。」
そういうあいつの顔は苦しそうな、悲しそうな顔をしていた。
僕は、軽率だったのかもしれない。
こんな顔させるために言ったんじゃない。
でも、結果としてさせてしまった。
これは、まぎれもない事実だ。
僕は、これ以上傷つくことを言いそうな口を閉じて深くうなずいた。
それから、数年後。
あいつは、リリーと結婚して僕の手の届かないところに行ってしまった。
僕との約束は何一つ守られていなかった。
今年、ジェームズとリリーが残した子供が入学する。
お前は、生き物を生きれなくした上に殺せなくした。
『セブルス、僕は死なないから大丈夫。だから、そんなこと考えないでよ。』
うそつき。
夢の中でもいいから、君と一緒に、
君との心中