colorless


□グロリア
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僕は、僕の周りにいる人たちが嫌いだ。
だって、触られるたび自分が穢れた気がする。
だから触ってこないで!近寄らないで!
僕は、この世界に自分とあの人さえいればいいのだから・・・・・







「それじゃあ、帝人君。」
「じゃあな、帝人!」
「うん、また明日ね!」
そういって、僕は、友達たちと別れた。
誰もいなくなると、僕の心の中は僕とあの人だけになった。
もう、帰りたい。あの人のもとに。
そんなことを思っていると、向こうから静雄さんがやってきた。
正直、誰とも会いたくない。
見つからないように、気配を消したはずなのに静雄さんはこちらにやってきた。
「よう、帝人。」
こうなっては、逃げられない。逃走失敗である。
「こんにちは、静雄さん。どうなされたんですか?」
僕に出来る精一杯の笑顔をしてみた。これは、成功みたいだ。
静雄さんはそんな僕には気づかず、話を続けた。
「いや、別に用はないんだが…、お前が見えたから話しかけただけだ。」
「そうですか・・・。」
そんなことで、話しかけないでほしい。僕は、早くあの人のもとに帰りたいのだ。
「あの、僕用事があるのでこれで失礼します。」
「ああ、そうか。送ろうか?」
「いいえ、僕は一人で大丈夫です。」
「そうか・・・、それならいいんだが・・・でも、気をつけろよ。お前、女の子なんだから・・。」
要らぬお世話だ。
「はい、なんかあったら連絡しますので・・。」
「ああ、ノミ虫には気をつけろよ。いつでも連絡してくれたら、退治しに行ってやる。
「はい、それではまた。」
「ああ」
そうして、僕は歩き出す。
静雄さんは、ホントうざい。
なんで、僕が大切な人をわざわざ危険な目に合わせなくてはいけないのか?
そんなことするはずないのに・・。
そして僕は、家がある新宿へと向かった。




「ただいま帰りました。」
「おかえり」
僕は大切な人にあいさつを済ませ、お風呂場へと向かった。
ホント、いやになる。
僕は、触ってほしくないのに勝手に触ってくる。僕から触ることがないことに気づいているのだろうか?
そんなことを考えつつ、着替えを済ませ大切な人のへ向かう。

「お帰り、帝ちゃん。」
「ただいま、臨也さん!!」
そういって、僕は臨也さんに抱きついた。
「お疲れ様。」
「ほんとですよ。あの人たちと一緒にいたくないのに、勝手にべたべたしてくるし。臨也さんの悪口いうし、・・・ほんとヤだ。僕は、臨也さんのものなのに・・・。」
「そうだね・・・。」
と言って僕の髪をやさしくなでてくれた。
僕は、臨也さんしかいらない。
世界が終ったって、臨也さんと一緒なら恐くない。




       
        グロリア
                    (そんな僕はおかしいですか?)
僕と臨也さんに栄光を・・
 

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