約束 〜 いつか、君に逢いに行く 〜
□第一章 白夜叉
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寛政の大獄で、私は父と兄を失った。
その日から、私の人生は変わってしまった。
私の生まれ故郷の水戸藩は、攘夷派の先駆けの地だ。そのため、寛政の大獄では多くの武士が処罰の対象とされ、命を奪われた。
遺された遺児達は、揃って倒幕を目指して立ち上がった。
肉親の恨みを晴らすため。
攘夷の意志を引き継ぎ、侍による国の未来を切り拓くため。
私達は、攘夷戦争へと身を投じ、戦乱の世を生き抜くことを誓った。
それは、波乱の始まりであると同時に、攘夷志士達との、新たな出逢いでもあった。
〜第一章 白夜叉〜
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