約束 〜 いつか、君に逢いに行く 〜

□第二十三章 十年目の約束
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いつか、お前を迎えにいく。

銀時とそう約束を交わしたのは、今から十年も前のことだ。そんな大昔のこと、銀時はもう覚えちゃいないだろうけれど、その約束は今でも、私のなかで息づいている。
だから、どこにいても、どれだけ離れていても、私の心は銀時に続いている。


遅い朝、陽射しを眩しがるような顰めっ面で、眠そうに歩く姿。夜、馴染みの居酒屋でぐでんぐでんに酔っ払う姿。
そして、新八や神楽と、定春と、楽しそうにバカ笑いする姿。

かぶき町のあちこちに溢れる銀時の面影は、私の心の穏やかな部分に、いつも鮮明に映し出されている。


人を好きになることの幸せや苦しさを、全部全部教えてくれたひと。

生涯誓ってもいい。

これから何十年、たとえ百年経ったって、銀時は私の一番大好きなひとだ。


  〜第二十三章 十年目の約束〜


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