狂桜ノ夜

□第二章
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久遠がこの屋敷に来てから、1週間がたった。


サクラさんは久遠と言う名であった。

ぺこっとお辞儀をした後に訂正された

久遠と呼んで下さいと





久遠は優秀だった。




使用人達がいないこの屋敷を久遠1人で全ての仕事をしていた
無駄な事一つせず、効率がいいのだ。


初めて会った時に着ていた服は今は着てなく、洋服を着ていた。

聞いてみたら、“すーつ”というものらしい






久遠が仕事をしている間
あまり夕梶と一緒にいられないためか

夕梶は相変わらず、部屋で絵本を読んでいた。





この屋敷には
父が学生の時住んでいたので、書斎には膨大の量の本が沢山ある。



屋敷に、なかば監禁状態の夕梶は、外には極力出れなかったし、久遠も忙しいので


1日のほとんどをこの書斎の中で過ごす事もある。



今でも、
何を書いてあるのかわからない米国や英国の絵本を
ボロボロになるまで何回も見ていた



しかし、
仕事の合間に久遠は夕梶の様子を見にくる



その時に、少し遊んでくれたり
1日の数時間は勉強を見てくれたりする。



勉強といっても、字を読んだり書いたりする事だけだが


久遠はなんでも知ってた


そして
この久遠と一緒にいる時間が
不思議なぐらい安心した
 

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