短編小説

□パラノイア
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人々はアルファコンプレックスの中で幸福に暮らしています。
その場所は完全なるユートピアだからです。

・・・・本当は人々は幸福に暮らしていると幸村様が思い込んでいるだけなのです。

実はこの幸村様こそがパラノイア(妄想狂)にとらわれる本体なのです。

シェルターの外には悪の共産主義者が住みついておりシェルターの破壊を企んでると思い込んでいます。

そのため幸村様はシェルターの外壁を外部との連絡を絶ちました。
そのためアルファコンプレックスの市民たちは、生まれてから一度も都市の外に出たことがありません。

さらには幸村様は市民のなかにも悪の反逆者が紛れていると考えてます。
そのため幸村様は言います。
反逆者を見つけたら処刑しなさい、と・・・
幸村様は市民が幸福に暮らすために必要なものをすべて提供しています。
そのため、市民は皆幸福なのです。
もし、幸福ではないというのであれば、
それは反逆者である証拠なのです。
なので幸村様は市民にこう聞くのです。

『市民、きみは幸福かい?』

「もちろんです幸村様!幸福は市民の義務です!」


考え方が変だとか思いますがこれがアルファコンプレックスの現実です。






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