忍足謙也の恋物語そのほか

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「で、応援しますけどなにすればええっすか?」
何を言いだしたかと思えばどうでもよさそうな顔をしながら必要以上に頭を叩いてくる

どうしよう

とても痛い
「痛い痛い痛いっ!なんで頭叩くん!」

「あーあー協力しませんよー いい方法思いついたんですけどねー」

にやり、と笑いながらこう続けた。

「聞きたくないんですか? 謙也さん俺本気で応援しますよ」

謙也はごくり、とつばを飲み込んだ。

「ほんまか!?おしえてくれや!」

子供のような笑顔で喜んだ謙也をみて
財前はこういった。

「この方法なら確実にマネージャーが付き合ってるのかもわかると思いますわ。
それに誰が好きかっていうことも」

謙也は胸が高鳴った。それと同時に彼女の好きな人がわかったら素直にあきらめもつくし一石二鳥なんじゃないかと。



「あっ 白石部長入ってください」

突然入ってきたのは謙也の恋のライバル(?)である白石蔵ノ介であった。
謙也は後輩の考えていることがまったくわからなかった。
協力、とは嘘でからかいたいだけなんじゃないかとも思えた。

「謙也、マネージャーのこと好きなんっやってな!俺応援するで!!」

そう言いながらすごくいい笑顔で部室に入ってきたのだ。
謙也からしたら今の状況はまったくもって理解できなかった。

「ちょ、白石!お前とマネージャーは付き合ってたんじゃなかったんかい!
俺ずっとそう思っててんけど!」

そう言うと白石はブフッ、と吐き出したあとものすごい大きな声で笑い始めた。

白石がヒィーヒィーいってるときに
なんで笑われたのかわからない謙也はすこしくい気味に白石にいった。

「だってお前らめっちゃ仲ええやん!楽しそうにあんなに笑ってるくせに!ほんまは付き合ってる違ううん!?」

白石は吹き出しそうになるのを頑張って抑えてこういった

「えっ 俺ら幼馴染やもん。仲良く話してるっちゅーより相談にのってるっちゅー話や!」
「なんの相談や?」
「恋の相談や! あっそんな悲しい顔せんといて、、好きな相手はな謙也。お前らしいでー一緒にいるときほとんど謙也の話しかしてへんもん。」

謙也は は? という顔していたが段々頬がりんごのような色に染まっていった。
白石と財前は顔を見合わせニヤニヤしながらこういった。

「まぁ、先輩悩んでる意味なかったですね。」
「今から告白の仕方、考えんとなー」
財前は はぁ、解決したんでぜんざいおごってくださいね、と言い、白石は青春かーええなぁーと笑いながら謙也にいった。

「おっお前ら最後まで一緒に考えてるんやで?!」


そう言ったら財前と白石は笑いながら おう いいで、と言って謙也は二人に抱きついた。

「お前らいい奴や!!」

さあ 謙也くんは告白できるのでしょうか。
















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