03/15の日記

23:03
短編(黒子のみ)
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人気の少ない駅のベンチに黒子は腰掛けていた。

そして目的の電車の到着時刻まで、まだ二十分近くあることを腕時計で確認すると、黒子は手持ちの小説を開いた。
数分間小説の行に目を滑らせたが、中々話の内容が頭に入らず、黒子は諦めて小説を閉じた。

ホームから見える空は所謂「お出かけ日和」とも言えるほど快晴で、雲一つ存在しない。
駅は郊外ということもあり、辺りはしんとして小鳥の囀ずりすら聞こえてきそうな程だった。


(…少々早く着き過ぎましたかね)

黒子は瞼を閉じると、小鳥の囀ずりに耳を傾けながら…

待ち人を待っていた。

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