黒子のバスケ 小説

□あるマジバでの出来事
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とあるマジバでの会話。


「…バニラシェイクはやっぱり神です」


「いや、バニラシェイクはいいけどよ、もっと他のもん食えよ」

「お腹一杯でもう無理です」
「そんだけでか!?それ、Sサイズだろ!?」
「十分です。火神君の胃袋が大き過ぎるだけです」


「そうか?…普通だろ?」

「どう考えても普通じゃないです」

絶対違う、と黒子は無表情ながら精一杯火神に伝えるが…
当の本人は首を傾げるだけで、結局
「それにしてもお前は食わなさ過ぎだ」
で終わらせられてしまう。

何で伝わらないんですか…!

と黒子は内心悔しがるが、残念ながら微塵も表情に出ない。


よって更に伝わらない。

表情に出ないというのも困りものだ。




一方火神は、黒子の食生活を本気で心配していた。

あんだけで足りるのか…!?

体力付かねーのって、絶対あんま食べねーからだよな。

こちらは黒子と違い直ぐに表情に出る。
だが、黒子は黒子で考えごとをしているため表情だけでは伝わらない。無念。





一向に交わらない平行線の会話を続ける火神と黒子。
そんな彼らを陰ながら見守る集団がいた。


―――誠凜の先輩方である。


とはいえストーカーの如く後ろを付けてきたわけではなく、偶然寄ったマジバに黒子達がいたので盗み見していただけであったが。




(あいつら…よく飽きねぇな…)

(この会話、何回目だろ?)
(ハッ!難解は何回…!)

(いや、意味わかんねーし)
(難解は何回でりゃ気が済むんだ…おぉ、ちゃんとなってる…!)


(なってる…のか?)

(お前らはちょっと黙れ!特に木吉!)



 
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