黒子のバスケ 小説
□黄黒であるあるホラーを作ってみた
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≪注意点≫
*ホラー要素ありです。
*駄文です。
*ヤンデレってる方がいらっしゃいます。
*黒子が一人暮らしをしてます。
以上のことが平気な勇者様は下へスクロールどうぞ!
カシャリと携帯電話が鳴る。
黒子は撮れた自室の写真を見ながら内心ぼやいた。
―――なんで自分の部屋の写真なんて撮ってるんでしょうか…。
黒子がこうして自室の写真を撮っているのには理由がある。
理由は単純だ。黄瀬に頼み込まれたからだ。
最初はバッサリと断ったのだがその余りにも必死な様子に、たいした事でもないし別にいいかと了承したのだ。
今思えばあの時の黄瀬は少し恐ろしかったと、後に黒子は語る。
撮った写真をメールに添付し、送信ボタンを押す。
きちんと送信されたことを確認すると、黒子は冷蔵庫からミネラルウォーターを出して一口飲んだ。
冷たい水が喉を潤すが、その時携帯電話が鳴り響いた。
その着信音がメールの着信を知らすものではなく、電話だったことには少々驚いたがそれを表情に出すことはせず電話に出た。
「もしもし『黒子っち、何で?何で写真に女なんて映ってるんスか』」
黒子の言葉に被せるように早口に語られた言葉は、黒子にとって全く身に覚えのない物だった。
「女の人はいませんよ。僕一人暮らしですし…」
『嘘、だってその窓にいるッスよ。俺ですら黒子っちの家に入ったことないのに何なんスかその女。マジ殺す。しかも黒子っちが知らないってことはストーカーか何かスかね。待ってて黒子っち今すぐそっちに行くから、大丈夫ッス今すぐ捕まえるッスから。やっぱりまずは爪剥ぎッスかね?それとも摩り下ろす?絶対楽な死に方はさせないッスから。』
ノンブレスで語られるマシンガンのような言葉。
黒子はその正体不明の女性よりも、正直黄瀬の方が怖かった。
「あの黄瀬君…?僕の家に窓はありますが、足をかける場所なんてありませんよ?」
きっと黄瀬の見間違いだろう、そうに違いない。
『足場なんて作ろうと思えばいくらでも作れるッスから。あ、これから言うことは黒子っちに言うんじゃないッスからね。…さっきからうるせーんスけど。いい加減黙ってほしいんスよね。俺と黒子っちの邪魔すんな。……黒子っちごめんッス。さっきから雑音が煩くて、もう聞こえなくなったから大丈夫ッスよ。』
突然変わった黄瀬の声色に黒子の背筋が冷える。
先程水分補給をしたばかりだというのに口の中が異様なまでに渇いていた。
「声が…聞こえてたんですか…?」
聞きたいのはそれじゃない。
だが震えた口で紡げたのはその言葉だけだった。
『もう聞こえなくなったッス。怖がらなくても大丈夫ッスよ。今すぐそっちに行くから。』
ブツリと通話が途切れ、ツーツーという無機質な音しか聞こえなくなった。
黒子は黄瀬に引っ越し先の家の住所を教えた覚えは、ない。