黒子のバスケ 小説

□【黒子がゾンビだらけの世界で恋人を探す話】
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【黒子がゾンビだらけの世界で恋人を探す話】
【注意点】
*キセキと黒子の交友関係は高校生まで。それ以降は皆自分の道を歩き出した…という設定。
*黒子に恋人がいる(黒バスキャラ)
*死にネタあるかも、しれない。
*プチグロ注意!











【プロローグ】
手に馴染んできた鎖を握りしめる。
これ自体に大して殺傷能力はない。出来るのは精々、迫りくる屍体を足止めするぐらいのものだ。
武器にならない武器を大事そうに握りしめて、黒子は這いずり回る屍体を見つめた。
辺りを漂う腐臭さえ、もう気にならなかった。

死者が甦る。
そんな異常事態が発生したのは、ほんの一年前の出来事だった。
甦った屍体は人を餌とし、異常なまでの感染力をもってして増殖していった。
屍体に噛まれたり、引っ掻かれたりするだけでも感染し、空気感染、食物による感染も確認されている。
そして街は一週間も経たない内に屍体の街と化した。



黒子には恋人がいる。この騒ぎの為に離れ離れになってしまった恋人が。
その恋人に会うまでは屍体に食われるわけにはいかなかった。殺されるわけには、いかなかった。
どんな汚い手を使ってでも、生き残ろう。



深く息を吐くと、黒子は鎖を屍体へと大きく振りかぶった。
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