黒子のバスケ 小説

□非日常的曲がり角
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高黒で逆行、ほぼ台詞のみ

基本的にツッコミが高尾君です。頑張れ高尾君!












「ったーッ!!」
「…痛い、です」

「…ちょ、テッちゃんどうしたの!?いきなり走ってきたからびっくりしたんだけど!?…てか何で食パンかじってんの?」
「それは不可抗力です、高尾君」
「何が!?…まあ、それは置いといて…ここどこなわけ?」

「…帝光中学ですね、どう見ても」
「へぇ、帝光中学ってこんなんだったんだーじゃなくてさ!」
「ナイスノリツッコミです」
「指立てなくていいから!…何で俺ら帝光中学にいるんだよ、どう考えてもおかしいだろ」
「そう言われればそうですね。つい先ほどまで誠凛高校にいたわけですから」
「なのにテッちゃんとぶつかったら、帝光中学に来てるんだよな…」
「…ここに火神君がいたら『いっつみらくる』ってネィティブに発音してくれたんでしょうね」
「既にホームシック!?」
「それを言うなら相棒シックです」


「……ちょっと待って、もう少し冷静になろう」
「ボクは冷静ですけど」








「…つまり、俺らは瞬間移動したってことか?ぶつかっただけで」
「つまりボクらはサDヤ人なんですか」
「いやいやいや、サイD人で瞬間移動が使えるのは一人だけだから!あえて言うならヤードDット星の…」
「そんなマニアックなとこまで言わなくていいです」
「これぐらい常識だろ!?」
「君だけの常識ですね、わかります」
「…テッちゃんが冷たい」
「冷たくないです、それより高尾君、今Twitterをする必要はないのでは?」
「これで呟かなかったら、HSKの名が泣くでしょ」

「常識という必要不可欠なものは泣いてもいいんですか」










「…高尾君、大変です」
「え、何が?何か変なことでも…って今も充分変だけどさ」
「携帯の日付見ましたか?」
「見たけど、それがどうかしたの?」
「気付かなかったんですか?年号自体違いますよ」
「普通は気づかねえよ!?…あれ?…Twitterはいつも通りだったけどな」
「ボクらは二年前の帝光中学に来てるみたいです」
「やべぇ、瞬間移動どころの話じゃねえ」
「そうですか?瞬間移動の方が便利ですよね」
「便利さの問題!?逆行の方が凄くねぇの!?」
「小説とかではわりとでますし…」
「それはまた別の話じゃね?今は現実の話してるんだよテッちゃん!」
「はあ…、じゃあもう一度頭をぶつけたら戻るんじゃないでしょうか?」
「…いや、それはもうちょっと過去を楽しんでからにしねえ?」
「奇遇ですね、ボクも同じこと考えてました」











「はっ、テッちゃん大変だ」

「真似するのは止めてください」
「真似したつもりはなかったんだけどさ、俺らってこの格好のまんま学校歩いてたら…ものすんごくアレだよな」
「不審者ですね、わかります」
「どうすんよ、マジで」
「そんなの簡単ですよ、制服のストックの二着や三着学校からかっさらったってわかりませんし」
「つまり…盗むと」
「人聞き悪いですね、ちょっとお借りするだけです」
「だいたい一緒だよな」






「ミスデレクションって本当便利だよなー」
「自動ドアに気付かれないのが、そんなに便利ですか」
「それは嫌だけどさ、制服二着担いでんのに存在感ゼロってどういうことなの」
「笑わないでください。…兎の着ぐるみ着ても同じなんですけどね」
「…テッちゃん」
「哀れまないでください」







「…高尾君、部活が何か変です」
「変?…ってその紙どこからとってきたの、マジで」
「そんなに笑うほど面白くないと思うんですが…。この紙は制服が置いてあったところにありましたよ」
「なるほど、その紙って部活のこと書いてあんの?」
「はい、そうみたいです。…でも、それが変なんです」
「ちょっと見せて、テッちゃん」
「どうぞ、すぐわかると思います」

「……なあ、テッちゃん……バニラ部って何?」
「その部活いいですよね!ボクが入りたいです」
「他には…セミ・ザリガニ部?普通に生物部でよくね?…湯豆腐部…おはあさ部…お菓子部…うわあ、普通の部活が全然ねえじゃん」
「各部長が想像しやすい部活ですね」
「おはあさ部とかどう考えても真ちゃんでしょ」
「ですよね。…とりあえずボクはバニラ部に行きたいです」
「こんなに目がキラキラしてるテッちゃん初めて見たかも」
「君はだいたい笑ってますね」











「…お邪魔します」
「お邪魔しますって職員室に入るみたいだよな、あ、入ってもいい?」

「部長と副部長!今日は早退されたのでは?」
「あー、ごめん。部活だけは行きたくてさ」「(見事なまでに、笑顔で嘘を吐きますね)」
「(これぐらい出来ないと将来しんどいしさ…って俺が副部長!?)」
「あ!なるほど!…他の部員は今お菓子部に交渉に行ってます」
「交渉?お菓子部にですか?」
「バニラシェイクを作るために調理道具を調達しに行きました」
「(まさかの自作バニラシェイク)」
「(物凄く気になります)」
「あの、ボクも行っていいですか?」
「駄目ですよ、部長!部長が他の部に引き抜かれたらバニラ部は崩壊しちゃいます!」
「(どういうことなんでしょうか?)」
「(俺もわけわかんねえって)」

「引く抜かれたら、ですか?ボクは別の部活に入るつもりはありませんよ?」
「忘れたんですか部長!?部活は部員の取り合い!勝負に負けたら、部員は他の部員を引き抜き、部長は他の部長を自分の部へ半ば強制的に引き抜けるんですよ!そして今バニラ部は負けてるじゃないですか!部長ぉおお」
「(熱血系?)」
「(バニラ部なのに熱血系ってアリかよ)」
「大丈夫です。思い出しました、でもボクは交渉に行ってきます」
「何故ですか!?部長!!」
「ボクはバニラシェイクが好きだからです。他の部活に引き抜かれる?…関係ありません。その程度でボクのバニラへと愛が減ると思ったら大違いですよ!」
「ぶ、部長ぉお!!一生ついてきます!!」

「(茶番すぎんだろ!?そしてテッちゃんのキャラが!)」









「…と意気込んだのはいいんですが」
「結局他の部活に引き抜かれそうになってる俺らってかなり阿呆じゃね?」
「こんなつもりじゃなかったんです、バニラシェイクが食べたかった…」
「後半かなり悲痛な感じが伝わってきたんだけど」

「…でも、もう駄目です…走れません」
「テッちゃん体力少なすぎじゃねえ!?」
「…ボクを囮にして…君だけ逃げてください」
「いやいやいや、そうしたら俺戻れねぇじゃん」
「…大丈夫です…君ならきっと戻れます」
「無理っしょ!?……何がなんでもテッちゃんは置いていかねえよ」
「…高尾君。……多分それはもう無理かと。後ろ見てください」
「え?…」
「」











「ーッ!?…俺の頭から、血…でてねえかな」
「………」
「ってテッちゃん大丈夫!?」
「…まさか急に止まるとは思いませんでした」
「ごめん、テッちゃん…後ろとの距離が後一メートルもないとは思わなくてさ」
「でも、おかげで助かりました。元の場所に…」
「……」
「………」


「戻れてねえよな…どう見ても」





















って感じでパラレルワールドを行き来する高黒はありませんか!?
もっとちゃんとした高黒逆行書きたかった←n番煎じですが
高黒には無限の可能性があると信じてるっ!!

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