黒子のバスケ 小説

□似たもの同士
1ページ/1ページ

帝光中学には、影で二大変人と呼ばれている奴らが存在する。
冗談みたいな話だが残念ながら冗談ではない。

「おは朝を馬鹿にするのではないのだよ!」

その変人の一人は、目に優しい緑色の髪の如何にも優等生な姿をした緑間真太郎である。
美形の筈なのにその手にある青いたぬ…猫型ロボットが色々と残念だった。
青い猫型ロボットはおは朝という、朝の占い番組のラッキーアイテムであり彼が変人と呼ばれる所以である。

緑間はおは朝を心酔しており、毎日おは朝の鬼畜ラッキーアイテムを持ち歩いているのだ。


「先に馬鹿にしてきたのは君の方でしょう?僕はその台詞をそのまま返したに過ぎません。」

そんな変人と言い合っているのは、もう一人の変人と言われる黒子テツヤである。
パッと見、文学少年というような儚げな見た目をしているものの、先程の毒のこもった台詞が見た目通りの性格ではないことを表している。
黒子の腕の中には、電気ネズミが抱きしめられていてふったり強く抱きしめたりする度に、ピッカ!というような鳴き声を鳴らしていた。
この電気ネズミの人形も緑間と同じ、占いのラッキーアイテムであり唯一異なるのが、その占い番組。
緑間はおは朝であったが、黒子は朝スキという占い番組である。

おは朝と朝スキは占い番組の中でも、特に鬼畜と有名な二つであり、自他ともに認めるライバル番組なのである。


おは朝が好きな緑間、朝スキが好きな黒子。

ついでに血液型も会わないと来た。そんな二人が犬猿の仲になるのはある意味、通りにあっているといえるのかもしれない。



そんな二人は今日も顔を合わす度に、お互いに容赦ない罵詈雑言を吐きまくるのであった―――――――…




 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ