Lyra
□赤子の決意
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キキィー…ドンッ!!
大きな音と共に体に強い衝撃が走る。
打ち所が悪かったのか、頭からドクドクと生暖かいものが流れると同時に、急速に冷えていく体。
“あぁ、私は死ぬのか”
そう漠然と思った。
「キャー!!」
「だ、誰か!救急車!」
誰か知らない人が叫ぶのが聞こえた。
周りで友人たちが泣き出すのも聞こえる。
死ぬ直前には走馬灯のように思い出が頭の中を駆け巡ると聞くが、そんなこともなく、少女はただ、冷えていく体を残念に思うだけだった。
まだ生きたかったな…
そう思ったとき、とうとう彼女の思考は闇へと沈んだ。