君のとなりは…

□恐負
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ある放課後―…


教室のみんなはそれぞれ帰りの準備をして帰っていく。

友達と共に帰る人もいれば、一人でさっさと帰ってしまう人も。







「梨斗ー。これから私達、ケーキ屋行くけどあんたも来る?」

髪を整えながら咲はあたしに問いかけてくる


「ケーキ屋…ですか…?」

「ええ。」


なんでも近くに新しいケーキ屋が出来たらしく、そこは

『発狂するほどおいしい』

と、最近町で噂になっているのだ。

『発狂するほどおいしい』

と。

普段ならあたしは『行きたい』と言っていただろう。

だが今は


「すみません、昨日の今日なので…当分ケーキは…」


昨日バイキングにてケーキを食べ過ぎたせいで、一日中意識を失っていたのだ

さすがに食べる気力がわかない。
むしろケーキなんて当分見たくもない←


「……うん、まぁ…無理もないね」

姫花の哀れみの目があたしに突き刺さる。

地味に痛いのです…心が。


「そう、なら仕方ないわね。行くわよ、姫花」

「あいさ〜…あ、梨斗、帰ったら洗濯物取り込んでおいてくれる?」

「あ、はい。分かりました」


ありがと〜と手をふりながら咲の後ろを小走りで追いかけていく姫花を見送ったあと、あたしはスクールバックを手に教室をでた。







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