君のとなりは…

□恋とか恋とか
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「んでね!なんかそのあと、ラスボス倒したと思ったらなんか俗に言う第2形態ってやつがでてきて!!…」

「「………」」



今日は天気がいい日だ

天気予報では雲一つない晴れらしい

私は手元にあるシリアルをざっくざっくスプーンで刺している
食べる気がないのだ

食べる気がない時に食べても気分悪くなるだけだろうから食べてない
でも食べなくちゃ梨斗に栄養がどうとかまたぐちぐち言われるから食べてるフリをしている



「……ポリポリ」



まぁ、当の本人が未だに毎朝スナック菓子を食べ続けているから人の事言えないんだけど

今日はじゃがりこを食べている。


「さーってと、そろそろ行きますか」

「あっ、はい」



しばらくすると、充分ゲームの話が出来て満足したらしい姫花が席を立ち、玄関へ向かって歩き

それに梨斗が続いた



「咲ー、早く行くよー」

「えぇ、分かってる。……あんたのゲームのデータ全部消してから行くわ」

やめてぇ゛ぇ゛!






*****




そして学校にて

ガヤガヤ



「おはよー諸君!!……ってあれ?何か騒がしいね」

「今日なんかイベント的なのあったかしら?」

「ない…かと」



いつもよりうるさい3年Z組に入ると、真っ先に神楽が私たちの元へとかけよった



「あ、梨斗!大変あるよ!」

「ぁ…あの、どうしたんですか?」

「今日!た、高杉と、神威が二人とも登校してるネ!」



神楽ちゃんの言葉に私は「良いことじゃない」という

すると彼女は



「あの二人が揃って登校するなんて滅多にないヨ」



と言った
そんなに珍しいことなのね
不思議な高校ね、なんて、思いながらこの教室のあまりのうるささに耳を塞ごうとした

その時だった



「きゃぁぁぁっ!!」



聞き慣れた可愛らしい叫び声が前方から聞こえたのだ



「梨斗!?」



その叫び声にいち早く気づいた梨斗大好きバカ姫花が彼女の元へと駆け寄る



「また会えたネ、梨斗♪」

「ぁ…あぁああああなたはっ…」



私が見たものは、赤い髪をした男が梨斗に後ろから抱きついている姿だった



「やっぱりこのクラスだと思ったんだよネ、オレ」

「ぁ…ぅ…ぁ…」

「おい!神威!!何してるアルか!?早く梨斗から離れるね!!」



そんな神楽の声に、神威と呼ばれた男は



「嫌だネ」



と笑いながら言い梨斗を抱き締めている腕を強めた

梨斗は顔を真っ赤にして「ひぅぅ…」とワケわかんない声を発する

へぇ
あいつが神威…
どことなく神楽と似ている気がするんだけど、兄妹か何かかしら

遠くでサド野郎が何やら面白く無さそうな顔をしているのが見える

おや、姫花の触角がたっているようだ
まぁ、神威の行動は梨斗バカの姫花にとって許すまじき行為なのだろう

ズシズシと大股で姫花は神威の前まで歩き
彼へ向けてビシッと指を向けた

辺りが一気に静まり返る



「神威…っていったね、君」

「そうだけど、何?人に指差すの失礼だヨ?」

「あんた…










触角キャラがうちと被ってるのよ!!

「いやそこかよっ!?」



メガネのツッコミが教室中に響いた





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