スローライフをご一緒に
□9:君におはようを
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「起きて、平介っ!今日は学校でしょ??」
朝日が目にささり、瞼を閉じていてもその輝きがわかった。俺を起こす声に、重たい瞼をこじ開ければ今一緒に住んでいる女の子、***がいた。
『んー、俺まだ、眠いんすよ***さんや、』
そう言って俺はまた布団をかぶり二度寝しようとしたけど、それは呆気なく阻止された。
「寝ちゃぁ、だめっ!よりさんから起こすように頼まれたんだからっ!」
母さんはまた余計な事を…、って"よりさん"っていつの間に仲良くなったの…。仕方ない、と俺は重い腰をあげる。
「ふふ、おはよっ平介、私先に一階言ってるねっ!早く着替えてきてよー?」
ぱたぱたと階段を下りていく彼女にふと笑いがもれる。こんな朝も悪くないなーなんて柄にもなく思った。
本当は昨日、***が帰りたいと泣いてたから沈んではいるんじゃないかと心配していたのだ。ま、元気そうだしいっか。
顔を洗って身仕度を整えリビングに顔を出す。するとテーブルに座ってイチゴジャムをいっぱいぬったトーストをかじる***がいた。
「へいすけ、おそい、よ」
もぐもぐと口いっぱいに膨らまして喋る彼女が無性に可愛くなって抱き付きたくなったが、後ろから現れた母さんの存在に気付き俺は留まる。
「あら、平介。やっぱり***ちゃんに頼むと、いちころなのね」
オホホホと笑う母さんに俺は溜め息をつきながらも***の横に座り久しぶりの朝飯を食べるのだった。
ー賑やかな朝ー
(平介、高校何年生なの?)
((二年〜))