スローライフをご一緒に
□16:ガールズトーク?
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佐藤くんに平介のどこがいいの、とずいと迫られたので少し考えてながらも、優しいところ なんて答えれば二人はきょとんとしていた。
「あの平介が、優しい、だと?」
鈴木くんが口を開く、その言葉をきいて佐藤くんが続いて言葉を連ねた。
「我が道をゆくタイプの平介を優しいなんて言えるなんて…、***はよっぽど愛されてるんだねーっ」
なるほど と納得する鈴木くん。ん?訳がわからなくなってきたよ?疑問が浮かび上がり彼らに問おうとすればガチャリと扉が開いた。
『おまちどーさん、あら?***どーしたの?』
間抜けな顔して なんて真顔言いながらお茶を渡してくる彼に、少しばかりの苛立ちを覚えながらも、なんでもない と返す。
「おら、勉強するぞ」
そう言ったのは鈴木くんで教科書片手に平介を見る。平介は秋くんのお母さんが手土産で持ってきたケーキのことで、でれでれしている。そんな平介に鈴木くんは少々キレ気味。
「佐藤くん、二人っていつもこうなの?」
隣にいた佐藤くんにこっそり耳打ちすれば、うんっ なんてそれはそれは輝かしい笑顔で返された。
「あっちはあっちで、勉強だから***は俺と遊ぼーっ」
にっこり笑った佐藤くんに、笑って頷く。何して遊ぶー? なんて和気藹々とはしゃいで居れば何やら視線を感じそちらを見る。
「ん?何?」
見ればそれは平介の視線で、いつもの何を考えているか分からない表情でこちらに手招きしている。近寄ればふわり抱き締められた体。
ー…え?ー
(えっ?!なにっ!?)
((んー、暴れないの))