スローライフをご一緒に
□19:お泊まり会
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私を余所に三人が集まってぼそぼそ話す。なんだか疎外感を感じてしょんぼり項垂れていれば平介が頭を撫でくれた。
『***さんや、あんまり、好きとかいっちゃあだめっすよー』
よく分からなかったけど頷いて、分かった とへらり笑えば平介も笑ってくれた。なんだか彼が笑うと落ち着くのは、何でだろう?
「***ちゃーんっ、ちょっと夕御飯の手伝い、してちょーだーい」
「あっよりさんだっ!はぁーいっ」
一階から呼ばれて、ぱたぱたと部屋を後にする。三人に 行ってくるね と笑えば手をぱたぱたふられた。
「なぁ、平介。***とどこであったんだよ?学校にも行ってねぇみたいだし、この家ですんでんだろ?」
「あーっそれ、俺も気になってた!」
***が部屋を出た後、そう二人に聞かれた。だから事実を全て言えば目を真ん丸にする二人。実は自分の彼女ではない、と言うことも一応言った。
「「…まじ?」」
「あら、みごとなハモり」
まじだよー とへらり笑えば二人は真面目な顔をして向き合う。やっぱりトリップなんてのは、信じられないのかねぇ なんて考えていれば、佐藤がにっこり笑う。
「じゃあ、俺頑張ろーっと」
ー何をですか、佐藤や。ー
(何って…恋?)
((え、がちなの?***は俺んだよ?))
(そこじゃねぇだろ佐藤…やっぱお前ら、かわってるわ。なんでトリップとか目の前にしてそんな緩いんだよ)