あなたと私の10日間

□27:言葉の魔法
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冷えきった体をずっとそのままにするのは悪いからカカシにはお風呂に入ってもらった。


あのあと私は口を開くことなく彼から離れた。彼は服や髪からいくつもの雨粒を落としていたものだから無理やり風呂場へ押しやった。


ー『勝手に俺の前から消えないでくれ』ー


彼の言葉が頭に響く。あんな弱りきったカカシは初めてで、声のトーンも強かでそれでいて弱さも感じとれた。



「あたま、痛い」



ずきずき痛む頭部に手をやれば髪はまだ濡れていて、服も着替えてないことに気づいた。



風邪ひいちゃう とタオルで身をふき、くるまって彼が風呂から出るのを待った。寒い、痛い、寒い、痛い。



ふと時計を見れば十一時を過ぎていて、空をぼんやり仰いで、"あと四日"と呟いた。






『***、***っ』


「…?」


目の前にはカカシがいて、感じる温かさにベッドの中だと理解する。いつの間にか寝てしまっていたようだ。


「寝てた…、カカシあがったんですね。じゃあ私、お風呂行ってきます」


『風呂はいいから、寝てて。熱が高い』


え? と声をもらせば気づいた喉の違和感と体の倦怠感。熱いのやら、寒いのやら、分からないもどかしさ。風邪なんていつぶりだろうか


「また、迷惑かけちゃうんですね」


ーとまらない涙ー



((泣くな…***…))

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