輝く太陽と君達に
□13:おせっきょう
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エドワード様はこの白髭海賊団の船長さん。貫禄をもった方で初めて逢ったときはそれに驚いた。見上げるほどの身長。がっちりした体つき。グララと笑うエドワード様はやっぱり皆の"親父"だ。
『お久しぶりですっエドワード様!』
大きな扉を開けば椅子にどかりと腰をおろしたエドワード様がいた。前より増えている彼に繋がれた医療器具。胸がちくりと痛くなる。
「グララララァっ!バカ娘がいつまで俺を待たせる気だァ」
"アホンダラァ"と私のおでこにデコピンをしてくるエドワード様。痛む額を押さえて"ごめんなさい"と言えばまた彼はグララと笑った。
『うぅエドワード様っ手加減してください!あ、忘れてましたっ』
"お土産です"と大きな酒瓶を彼に渡せば、それは小さな酒瓶になった。それほど彼は大きいのだ。
喜んでくれるかな?と、どきどきしながらもそれを飲む彼をみる。ごくりと飲み干した彼。あんな大きな酒瓶を…。
「なかなか美味い酒だ、ありがとうよ」
グララララ と笑うエドワード様に私も頬が弛んだ。鷲君はエドワード様に会えて大変嬉しそうだ。クルルとかろやかに鳴き、部屋をばさばさと飛び回っている。
「だが、親を名前で呼ぶもんじゃねぇとあれほど言っただろ、アホンダラァ!」
ごちん と頭におりてきた鈍い痛み。私は次は頭を押さえてうずくまる。
『ごめんなさい…っ親父様!』
「分かればいいんだァグララァっ!おい、鷲、狭い船内で飛び回るんじゃぁねェ」
満足げに笑う親父様。親父様が楽しそうだからいいかな、なんて小さく笑った。
「親父、いいかよい?」
コンコンと響いた扉を叩く音に目を向ければマルコ様がいた。
「なんだマルコ、もう宴か?」
「あぁ、直に宴の支度ができるから呼びに来たんだよい」
『宴?今日は何かあるのですか?』
二人の言葉を聞いてそう尋ねれば二人は目を見開いて私をみた。
ー笑い、呆れるー
(グララララァ!)
(お前の歓迎会だろい)
((え?!あ、私ですか!?))